Why do we need volunteers now?
Vol.3「最初の一歩」
今回は「ボランティアをしない人」のうち、ボランティアをやりたい、ないし興味はあるけれどまだやっていない人について考えたい。というより、そういう人たちに考えてもらいたいことを述べてみたい。
まず、興味はあるし、時間的にも可能なんだけど・・・という人の場合。このような人の場合、誰か知り合いに誘われたなどのきっかけがあれば、ボランティアに容易に参加してくれるだろう。そのようなきっかけが十分にあれば問題ないのだが、実際はそうではないと思われる。つまり「ボランティア予備軍」が大勢いるに違いないのである。
そこで、このような「予備軍」を「現役」にするための方策が問題となる。他人からのきっかけには限界があろう。とすると、ボランティアとは何かをもっと広報し、「一歩」を踏み出してもらわなければならない。
ではどのような内容を告知したら良いのか。ただボランティアやろう、というだけではあまり意味がない。ボランティアの持つ価値を認識してもらい、ボランティアの偽善的イメージを払拭するものでなければならない。具体的にどのような価値があるかは今後触れていくとして、実際にそれを見る人・聞く人に考えさせるような広報はほとんどなされていないのではなかろうか。公共広告機構さん(CMの合間に流れるアレです)にももう少し考えて欲しいものだ。
ボランティアと時間
それでは、ボランティアしたいんだけど時間が…という人はどうだろうか。時間がないものはどうしようもないだろう、と思われるかもしれない。
確かに、具体的にしたいボランティアがあって、それと自分の時間とを比べた上での判断であれば無理なのかもしれない。けれど、どんなボランティアがあるか把握できずに、時間が足りないと思い込んでいる場合も多いのではなかろうか。こういう人のために、先述のような広報に加えて、ボランティア情報そのものとそのアクセス手段の広報を充実してもらいたい。
その上で、ボランティアによって得られる利益とそのために時間を費やすことと天秤にかけて、本当に時間がないのか判断すべきであろう。
ボランティアと「報酬」
当ページの主題としていることであるが、ボランティアには利益すなわち金銭以外の「報酬」が存在するのは確かである。ボランティアをこれからしようとする人にとって、「報酬」がどんなものであるかは仕事と同じように重大な関心事であるにも関わらず、それは金銭とは違って事前に判断することが難しい。
ということで、そう言えば(?)この冊子も部数は少ないとはいえ、ボランティア情報誌であるし、広報機関の端くれとして次回からは具体的な「報酬」について考察していきたい。
それによって一人でも多くの人が「最初の一歩」を踏み出していただければ良いのだが。
(Y・H)